D01-2 投影光を用いた実物体の形状・反射特性制御による現実拡張型質感操作技術
平木 剛史
筑波大学 図書館情報メディア系
本研究では、映像の重畳と同時に、その投影光によって実物体の形状・反射特性を協調して制御することで、人が現実世界とバーチャル世界の境界面を意識せずに利用できる現実拡張型の質感操作技術を構築する。具体的には、反射特性や形状の変化が可能な投影対象の実物体と、これを投影光で制御可能なプロジェクタの双方の設計論を構築し開発する。反射特性の制御については、外部刺激で色が変化するクロミックインクを塗布した投影対象に対し、紫外線または熱を映像に重畳して投影することで実現する。形状の制御については、柔軟な形状の変化を制御可能なソフトロボット技術を用いた投影対象に対し、熱を映像に重畳して投影することで実現する。これらを通じて、従来の映像に依存した視覚的質感表現から脱却した、映像と投影対象の実物体が相補的に機能する質感操作技術を開拓する。