文部科学省科学研究費補助金 学術変革領域研究(A) 「実世界の奥深い質感情報の分析と生成」


研究概要


研究背景

質感は事物や事象の物性、材質、状態、さらには感性的価値を推定する人間の能力であり、リアリティの認識にも密接に関わる。情報科学および神経科学にとっての重要な研究テーマであり、産業界からの注目も高い。質感の本質的理解には、感覚器が捉えた入力情報を質感属性変数や質感カテゴリーの言語ラベルに結びつけるような表層的な質感情報処理だけでなく、その背景にある深奥質感と呼ぶべき処理階層を理解する必要がある。我々が想定する深奥質感処理とは以下のようなものである。

  • 質感情報から事物の多面的な生態学的意味や価値を計算する過程。身体内部に情動的な反応を誘発する過程も含む。
  • 質感と他の感覚属性の統合により外界モデルを脳内に構築することによって、行動の結果を事前に予測し、適切な行動選択をするような過程。
  • 質感情報処理が、処理の主体である人間の個性(たとえば年齢、脳機能障害、文化背景、経験)によって影響される過程。
  • 実際の事物を出発点として、五感でとられた感覚情報の処理を介してリアルとフェイクを見極める過程。

研究体制

目指す成果