文部科学省科学研究費補助金 学術変革領域研究(A) 「実世界の奥深い質感情報の分析と生成」


D02-12 心地よい触感を生み出すヒトの多階層な脳内神経機構の解明


楊 家家 岡山大学 学術研究院ヘルスシステム統合科学学域

触り心地を制御することにより,心を満たす上質な製品の設計を可能とするため,ヒトの「心地よい触感」を生み出すメカニズムの解明が望まれている。一方,触り心地は,対象の表面粗さ,摩擦や硬さなどの複雑な物性とヒトの感覚が相互作用によって形成されると考えられるが,ヒトがどのようなメカニズムで「心地よい触感」を感じるかは未だ謎である。機能的磁気共鳴画像法(fMRI)はヒトの脳機能の理解や精神・神経疾患の病態解明のための不可欠のツールとして広く用いられている。本研究では,対象の表面粗さと硬さに焦点を当てて,最新の7テスラ超高磁場レイヤーfMRI技術を駆使し,「心地よい触感」を生み出すヒトの多階層な脳内神経機構を明らかにすることを目指す。