D01-3 ものづくり現場の非破壊検査における匠の技の科学的理解と視覚増強への応用展開
河野 行雄
中央大学
様々な製品が社会に浸透する中、安心・安全の確保が注目を増すにつれ、製品の非破壊・非接触計測の重要性が年々高まっている。ところが、検査現場において熟練技師と新人技師との検査精度の差が大きな問題となっており、なぜ前者の方が高い精度で見抜けるのかが不明であり、“検査の質感”とも言える興味深い問題に帰着する。本研究は、これまで心眼という曖昧な呼ばれ方をされていた匠の技を正確に伝承するため、この検査質感に関わる感覚や認知のプロセスの科学的な理解、ならびに検査精度を保証するための視覚増強の実現を目的とする。研究代表者らによる独自のフレキシブル広帯域光学カメラに基づき、検査員の目を模倣するためカメラを高性能化・実装化し、画像結果と検査結果を比較することで上記目的にアプローチする。