D01-4 内受容感覚に基づく深奥肌質感操作
渡辺 哲陽
金沢大学理工研究域フロンティア工学系
人が衣服などに触れたときに感じる感覚を肌質感と呼ぶ.内受容感覚とは身体内部状態に対する感覚である.興奮時に心拍数の上昇を感じる感覚やお腹が痛いという感覚が内受容感覚である.身体の状態によって肌質感は変わるのではないか?内受容感覚が肌質感に影響を与えるのではないか?と推測し,これを解明するのが本研究の一つ目の目的である.内受容感覚の乱れの大小により肌質感がどう変わるのかを調べることでこの解明に挑む.二つ目の目的は,内受容感覚に応じて自在に肌質感を操作する手法の開発である.内受容感覚の状態に応じて身に着けている布地の温度・湿度・摩擦・剛性を変えることで,快適などの目標の肌質感を得ることを目指す.「人は違えど肌質感は同じ」という深奥質感認識を得ようとする試みを行う.内受容感覚という観点から深奥肌質感の本質的理解とその操作方法に迫る.