文部科学省科学研究費補助金 学術変革領域研究(A) 「実世界の奥深い質感情報の分析と生成」


D02-21 下側頭⽪質における顔質感の時間的処理過程と顔選択性領域との関係


菅生 康子 産業技術総合研究所

質感は、我々が外界の事物の状態を見分けるために重要な情報である。顔の質感は社会生活に重要であり、我々は肌や眼、髪の質感から年齢や体調などを推しはかることができる。顔の質感知覚を支える神経メカニズムを明らかにすることを目的とする。形態視に重要な腹側視覚路の最終段階の処理を担う下側頭皮質には、顔に選択的に応答するニューロンが集団となって存在する顔選択性領域があること、さらに物体素材に反応する領域があること、が機能的核磁気共鳴画像法により示されている。それら領域の内外で顔質感の情報がどのように処理されているかを明らかにする。